データ分析を行えば、今後どのような戦略を取ればいいのか見えてきます。
ビジネスの成功にマーケティングは必要不可欠です。しかし、どのようにデータ分析をし、どのように結論をだし、どのようにPDCAを回せばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。21年もの間、現場で実践的にマーケティングを行ってきた吉岡が、実例付きでデータ分析の方法をご紹介いたします。

このマーケティングレポートは、2022年秋にトライアルで作ったInstagramアカウントをもとに作成しました。データ分析を行うことで、現状の把握と今後の戦略を示したものです(詳細はこちらから→マーケティングレポート)。マーケティングレポートには必要最低限のデータしか載せていませんが、レポート作成にあたり、分析すべきデータをまとめています(詳細はこちらのGoogleスプレッドシートをご覧ください→インサイト)
分析に必要なデータとは?数字の読み方から結論の出し方まで、具体的にご紹介いたします。
さて、あなたは自社のデータをどの頻度でご覧になっていますか?
データを言われても、何をどう見ればいいのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。
簡単に言うと、あなたの業務に関わる数字すべてが、マーケティングに役立つデータとなりえます。
Instagramのフィード投稿を例に挙げて説明します。
無料のプロアカウントでご覧になれるデータは下記のとおりです(スマートフォン版です。PCでは見え方が変わります)。

- リーチしたアカウント→フォロワーとそれ以外の数を分けて掲示しています。
- アクションを実行したアカウント→いいね、保存、コメントをしたアカウントがフォロワーかそうでないか
- インプレッション→投稿を画面に表示した回数。細字はどの経由で投稿を見たかを指します。ハッシュタグはタグで検索されたことを意味します。
- プロフィールのアクティビティ
→プロフィールを見ているか&その後フォローしたかを見る数字 - 投稿でのインタラクション→いいね、保存、コメント数など
ちなみにリール動画についてのデータは、2022年現在ではフィード投稿よりも取れるデータが少なく、再生回数とインタラクション程度です。
なお、フォロワー数が100人超えると、見られる時間帯や地域など、さらに細かいデータが見られるようになるため、ビジネスでInstagramを有効活用する際には、100人の壁を超えるよう、投稿し続けることをおすすめします。
(トライアルアカウントはExcel初心者向けで作ったのですが、紹介できる関数に限界があり、そこまで見られませんでした)
また、Instagramのデータの読み方としては、他にホーム率、フォロー転換率(プロフィールのアクティビティ下のフォロー数/プロフィールのアクティビティ)もあります。これは計算式で出すため、各投稿のインサイトから導き出します。Instagramのアルゴリズム上の参考になるといわれているので、ぜひ覚えておきましょう。
数字を読んでいきましょう。

今回はトライアルアカウントのインサイトを例にご紹介します。

フィード投稿で、どの投稿がインプレッションが高いかお判りでしょうか(上表参照)。そうです、VLOOKUP関数です。ほかの関数が100未満のインプレッションに対し、VLOOKUP関数のみ150回と群を抜いています。そのうえ、リール動画の再生回数でもVLOOKUP関数の再生回数は群を抜いています(下表参照)。このことから、ExcelではVLOOKUP関数の興味度が高いという仮説が立てられます。

次に、マーケティングレポートの2ページ目のグラフをご覧ください(インサイトのデータをピポットテーブルで選別し、グラフ化しています)。

半角・全角に変換する関数(Q18・19)COUNT関数の関連関数(Q21-23)や、文字列の変換についての関連関数(Q24-26)を連続で紹介した際に、保存率やプロフィール転換率が高いことがわかります。リーチ数が低いにもかかわらず一定のアクション数がある(=比率が高い)のは、満足度の高さを反映しているといえるでしょう。この点からわかることは、類似関数は連続で紹介した方が、投稿者にとっても閲覧者にとっても利益になるのではないかという予測です。
最後にリール動画についてご紹介いたします。マーケティングレポートでは下記3つの結論をご紹介しています。
- リール動画に表紙はあった方がいい
- リール動画で使用する曲の部分は、サビよりもオープニングが効果的
- Excelのリール動画は、音声付き説明も一定の効果が見込める
データはできるだけ毎日見ましょう。
実は上記3点は、インサイトからは読み取れません。では、なぜこの結論が出せたのでしょうか。
答えは簡単。数字を記載はしていなかったものの、毎日インサイトを見ていたからです。
本来は日別統計を残しておくべきでしたが、毎日転載する手間を惜しんでしまいました。そ数字を出しながら紹介できないのが痛恨の極みです。

記載漏れがあったものの、毎日データをチェックすれば、下記のことが見えてきます。
- 音声付きの動画(聞くだけ簡単♪シリーズ)は人気の高い関数の紹介ではなかったにもかかわらず、再生回数は通常のリール動画よりも高め。
そのうえ、音声なしのリール動画の再生回数も増えている。 - 同じ内容で音声付き(聞くだけ簡単♪)にしただけの動画を短期間でアップしたが、再生回数は通常のものよりも低い。
再生回数は、初回の方が多くなる傾向にある(SOUMIF関数) - リール動画の表紙無・曲をサビにしたリール動画の再生回数は伸びなかった。
再アップしたら反応が落ちるはずなのに、同じ投稿に表紙をつけて、曲をオープニングに変更したら再生回数が増えた(TODAY関数)。 - 曲をサビからオープニングに変更した後に再生回数が急増したリール動画がある(VLOOKUP関数)
つまり、音声付きの動画(聞くだけ簡単♪)シリーズは、効果があるのにもかかわらず、再利用した動画は音声なしよりも反応が悪いのは、初回の反応率が一番高くなることの証明だといえます。
しかし、同じ内容だったにもかかわらず、表紙をつけたり、曲をサビではなくオープニングにしたことで反応が上がったのは、表紙付き・曲はオープニングの方が効果的と推測できるのです。
プロのデータ分析方法を、あなたも是非一度お試しください。
ご相談は無料です。どうぞお気軽にお問い合わせください。
いかがでしたか。今回はInstagramのトライアルアカウントで得られたデータからマーケティングレポートを作成したものをご紹介しました。
ご興味のある方は、ぜひ一度えんじゅにお任せください。
各種数字を拝見し、データ分析したうえで、マーケティングレポート作成まで承ります。
ぜひ一度、下記からお問い合わせください。折り返し、えんじゅ代表の吉岡からご返信いたします。